怪文書2022 (1)

Kento Nozawa
02 September 2022

修了見込み証明書が大学で入手できたので、おそらく今月末に博士(科学)がいただけそうなので、昔話をします。

Once upon a time…

記憶が定かではないので、もしかすると私以外の方の発言が不正確です。不正確なのは私のせいです。すいません。

B3の頃、筑波大の機械学習の講義で佐久間先生がおすすめの外部資料として

が挙げられていました。加えて、当時(2014年)Twitter で もしその単語がなかったらというスライドを中川先生が上げていて、面白そうと思い、東大の学際情報学府の大学院入試説明会に行き、東大の入試準備は大変そうだなと思った結果、「興味あるんですが、数学自信ないんですよね」みたいなことを中川先生に言いました。今思うと何しに行ったのかよくわかりませんね。

B4の頃でも再度大学院を変えることを考えたのですが、修士で研究室を変えるためには院試準備に相当の時間を割く必要があると思いました。その結果、研究が進まず学振通らないと、金銭的に自立する必要があった身分としては、嬉しくなかったので、推薦で楽に入れる筑波大の大学院に入りました。

B4/M1頃はトピックモデルの研究をやっていて、ちょうど佐藤一誠先生トピックモデル本を2015年に出されたり、ERATO感謝祭 Season IIでトピックモデルの話をされたのを私が聞いたりしたので、研究テーマ的に近そうな方だなと思っていました。完全に昔話ですが、トピックモデル本のイベントに行って、佐藤先生の講演を聞いたあとに「スライドのSparse LDAの出版年違ってましたよ」と佐藤先生に伝えた記憶があります。

M1の終わりまでにいい会議に通るような研究ができなかったり、研究科で博士後期課程の学生がそもそも全然いなかったりで、再度進学先を考えました。その他、色々研究室を変えた理由はこちらに書いてあります。雑務等で自分の研究ができなくなっているシニアではない教員であることも当時重視していたので、当時やっていたテーマ的に近いと思った佐藤先生の印象が強かった記憶があります。

何が研究室を決める上で決定的だったか朧げなのですが、言語処理学会2017でCookpadのスポンサーブースで知人のH島さんに「佐藤研に入ったら鍛えられそうだよね」的なことを言われ、その後にちょうど佐藤先生が言語処理学会にいらっしゃっていて、確かこんな立ち話をした記憶があります:

  • 私「D進考えてます」
  • 佐藤先生「うちの研究室とかですか?」
  • 私「はい(本当か?)」
  • 以下研究室の話など

併せて、当時AISTのメンターに進学先の相談を乗っていただいたことも大きかった気がします。

その後入試を受けて、佐藤研に入れることになりました。

Overview of my PhD student life

2018年

晴れて佐藤先生の研究室に課程博士として入りました。当時は、杉山・佐藤・本多研1として研究室運営が行われていました。D1の頃、杉山・佐藤・本多研は、厳しいところだと勝手に思っていて、数式が読み書き間違えようものなら学生から激詰されるんではないかと緊張していましたが、実際はみなさん大変優しい方でした。

がんばってNeurIPSのワークショップにPAC-Bayesの研究を投稿した記憶があります。結果的にこの研究は会議論文にはできませんでしたが、後々の研究に生きています。

2019年

春に研究室の運営で思うところがあって大学院をやめようとわりと思い、就職活動としてleetcodeやっていました。今思うと私のコミュニケーション不足だと思います。すいませんでした。そんな最中にNeurIPSで話した人が海外滞在のホストをしてくれることが確定したので、やめずに研究をすることにしました。海外渡航の話は以下に簡単に紹介しています。

2020年

上記の海外滞在での研究が、AISTATSに落ちてからUAIに通りました。

博士号をとってからも研究をしたかったので、できるだけ持続性のあるやり方を今のうちに身につけたいと思い、この時期から休憩時間を取ることを意識しました(といってもゲームをするかビールを飲むかです)。海外滞在後にこの考えを強くした記憶があります。

コロナのパンデミックが始まったばかりで前半の記憶がほぼありません。後半は、ICML目指して研究していました。

2021年

DC1の給与が9月で終わってしまうため、Optunaの開発バイトを4月から始めました。black box optimisationについては完全に何も知らないので、拾っていただけてよかったです。バイト募集中とのことです:

2019年の終わりくらいから考えていた研究が、ICMLに落ちてからNeurIPSに通りました。この時点で博論審査に進んで3月卒業するパスもあったのですが、腱鞘炎がひどく、博論締め切りまで1ヶ月程度しかなかったので、2022年9月に卒業することにしました。

2022年

2021年の夏くらいからやっていた学生とポスドクだけの研究がICLRに落ちてからICMLに通りました。博論には含めませんでした。

佐藤先生からサーベイ論文を書くつもりで博論を書くと良い、と言う話を聞いていたので、博論のイントロと関連研究をサーベイ論文になるくらいのボリュームにしてからIJCAI-ECAIのサーベイトラック版に圧縮して投稿・採択されました。これのおかげで博論提出の締め切りは少し焦るくらいで済みました。

本当にこんな感じでした。

おわりに

おすすめ研究室情報です:

佐藤研究室を進学先に検討されている方はこちらの情報をご確認ください

東京大学 杉山・横矢・石田研究室:機械学習と統計的データ解析; 学生・研究員の受け入れ

  1. その後、佐藤研は、杉山研と主のゼミは分離して、学生ゼミは一緒にやっています。